遊備忘録

ここで泥を吐き出すことによって日常生活を保つことができます

素の自分

寮に入って丸一年

 

私にとって誰かと暮らすということは大きな変化だった

 

今まで自分の素を晒すことは不可能で

すっぴんなんてもってのほか

 

常に着飾った自分を自分と思い込み、家の自分とは別人格を装うことが普通だった

 

 

 

明るく話すことが好きな自分が自分でありたい

よく笑っていつもニコニコした自分でありたい

 

そんな理想とは真反対な

家の中の無口でぶっきらぼうな暗い自分が嫌いだった

 

 

 

自分でも二面性がありすぎて、どちらが本当の自分なのかよくわからなかった

 

どちらも自分ではあると認めていたけれど、心のどこかでは暗い自分が許せなかった

 

 

 

しかし寮生活では暗い自分を晒す瞬間が何回かあった

 

その度に自分では「またやってしまった、嫌われるのでは」と落ち込む

 

 

しかし一度その話をしたときに、「そっちの方が好き」といってくれる友人がいた

 

私の中では「暗い」とおもっていたけれど、

相手にとっては「落ち着いていてナチュラルである」と捉えてくれていた

むしろ明るい自分は「無理をしているように見える」と。

 

 

何気ない一言であったけれど私の中ではものすごく衝撃的だった

 

前にも書いたような気がするが

 

自分の嫌いは誰かの好きかもしれない

 

ということ

 

また逆も然り

 

 

情けないけれど、単純なことに誰かに認められたことで

 

「暗い自分」でも悪くないのか、と思えるようになった

 

 

 

そこから日常生活でもバイト先で無理にニコニコするのもやめた

 

馬鹿っぽく明るい自分を演じるのもやめた

 

 

初めは無理しないことを頑張る、という意識づけが必要だった

 

また楽しい時は楽しめばいいし、

テンションが上がる時に無理に落ち着こうとするのも違う

 

 

けれど嫌な事は嫌だと主張し、淡々と話していても別に嫌われることもないと思えた

 

むしろ変に人に気を遣って生きるより、ちょっとくらい自己中でいた方が自他ともに好きでいられるように感じる

 

 

そうやって感じたことは今までいかに無理していたか、

素の自分でいるということはとにかく省エネだということを実感した

 

 

家に帰ってきて謎の疲れがどっと押し寄せる事もなくなった

 

 

まだまだ自分に正直でいる事は難しいけれど、もっともっと楽に生きれるようになる気がしてこれからが楽しみにすら感じる

 

なんだかまとまりのない文章だけれど、このテーマは一旦これで終わり。

 

2021/08/10