手に入らないと分かっていても全てを手に入れたくなる
見通しがいい場所だったのに急に雷雨になったり
石垣があるからと安心していても気づくと中に入ってきていたり
いつでも取り外せるはずの優等生という看板が錆び付いて取れなかったり
そして全てがどうでも良くなって破壊したくなる衝動に駆られる
そのぶつけ先が結局見つからず手にしたまま爆弾の時限が切れる
どれが本物でどれが偽物で、
合格の線引きはどこで、
不合格だったら全て同価値。
どこか別の場所で違うゲームが始まっていることが分かっていても
地図を探す前に歩き始めては場所が分からず、
鍵穴に違う鍵をさして開かないと嘆く
発明品をそっと目につく所に置き、みんなが手に取る所を陰から見守る
誰も使い方が分からないことに悲しんで、説明書を書くも
誰かが分かったといえばそれは違うと憤慨し
謎こそ理想だと酔いしれながらも、誰も解き明かそうとしないことに嘆ずる
整備された道を走りながら面白くないと不満をこぼしては
道が整備されていないと自己憐憫に陥る