つい先日、色鉛筆を触る機会があった
心理学における芸術療法の講義である
貸し出されたものは百均ではなく、ちゃんとしたサクラクレパス。
するすると書き心地がとても良くて、芯は同じものでもクーピーとはまた違った感触だった
二人一組になり、一人が適当に一筆書きで線を描き、もう一方はそれが何に見えるか想像して色をつけると言った課題であった
うまく描こうと意気込まずにただ思うがままに色鉛筆を滑らせる感覚は癖になりそうだった
思っていたよりも値段も手頃で、
そのズレも自分が変わったことを感じさせられた
久しぶりに絵の具も触りたいな、と思った
思えば小さい頃は自分自身を表現するよう促されることが多かった
美術では好きな絵を描いたり、技術では好きなものを作ったり、国語では好きな本を読んで読書感想文を書いたり。
しかし大人になればなるほど、
自分の趣向ではなく
「何が求められているのか」「何が正解なのか」を考えて行動するようになった
レポートなんて最たる例だ
「自分の思いや考えは述べてはいけない」と教育される
だからこそ余計、思うがままに色をつけるという作業に惹かれたのかもしれない
歳を重ねるほど人は成長する、と思い込んできた
しかしそうではないのかもしれない
戦争だってただ前に進むことが得策ではないこともある
「昔の自分」がどう感じているか、未来の為に記しておくことは大切だと思った。