「人生で一度も希死念慮を味わったことのない人間は信頼できない」
友人は明るい日差しの賑やかな公園でそう言った。
その時はへ〜と流した自分の浅さに辟易とする
その言葉の重みを理解し、かつ吐き出せる人間になるには生まれ変わるくらいしかない
あなたは何者か
自分は何者かになる、と私は思って生きている
でも、どこかで気づくことも分かっている
何者にもなれない、ただのヒトであるということ
この期待はいつまで続くのだろうか
そしてこの絶望はいつやってくるのか
もう来るならさっさと来てくれればいいのに
皮を剥いた玉ねぎのように
汚い部分を曝け出して、何かになると思っている自分
でもそれっておかしくて。
その皮の一番外側に自分とはこういう人間であるという自己顕示のための衣服がある
だからこそ表皮は自分になりたがっているのにその内側の外側は汚いと思っている
そして全て剥き切った芯の部分に芯の自分がいると思っている
違う
全てを剥き切った後に残るのは何もない
そのに残るのは無だ
そんなことがわからない自分という人間の愚かさよ
さっさと消滅すればいいのに